RULE 競技説明

EKIDEN 駅伝

駅伝

個人種目がほとんどである陸上競技において、リレーと共にチーム力が試される種目である駅伝。正月の風物詩として100年以上の歴史がある箱根駅伝が有名であり、選手が1本の襷を仲間の想いと共に繋ぐその姿は、多くの国民に愛されている。
毎年、1月1日に開催される全日本実業団対抗駅伝競走大会(通称:ニューイヤー駅伝)は、群馬県庁発着全長100kmのコースを7人の選手が襷を繋ぐ。東日本、中部、北陸、関西、九州の各地区予選が行われ、勝ち抜いた37チームに出場権が与えられるため、毎年予選から白熱した戦いが繰り広げられている。(MGC特例措置で2024年は41チーム出場)各区間の距離や高低差、風向きが異なるため、選手の特徴を見極めた適材適所のオーダーを組むことが重要である。2024年から1区、5区を除く5区間の距離が変更された。2区は21.9kと最長距離の日本人エース区間になり、日本トップクラスの激しい先頭争いが期待される。
1年最初の日本一が決まるニューイヤー駅伝は、企業の命運をかけて走る気迫のこもった走りに注目して欲しい。
トヨタ自動車陸上長距離部では、2011年に初優勝、2015年・2016年は2連覇、2024年に優勝と計4度の優勝を誇る。2009年から16年連続で入賞中と安定した成績を収めており、強豪の一角として名をはせている。

MARATHON マラソン

マラソン

マラソンは日本人には最も馴染みのある陸上競技ではないだろうか。舗装された道路で行われ、全長42.195k走る。陸上競技の正式種目としては最も長い距離を走り、その歴史は古く、第一回の近代オリンピック(1896年・アテネ)から続く。その過酷さゆえ、観るものを魅了し、数多くの名勝負や感動を生んできた。
現在(2023年12月)の世界記録は2時間0分35秒(ケルヴィン・キプタム、ケニア)であり、100mを17秒で走り続ける計算だ。日本記録は2021年2月にびわ湖毎日マラソンで鈴木健吾が記録した2時間4分56秒だ。近年のマラソンの高速化は著しく、ハーフマラソンとともに、世界記録が次々に塗り替えられている。
世界記録更新を狙うような大会では、ペースメーカーがレースを先導することが多く、他の種目との違いでもある。
トヨタ自動車陸上長距離部では、日本代表として尾田賢典が世界陸上テグ大会(2011年)、服部勇馬が東京2020オリンピック(2021年)、西山雄介が世界陸上オレゴン(2022年)、西山和弥が世界陸上ブダペスト(2023年)に出場した。
国内の主要マラソンにおいても、福岡国際マラソンで服部勇馬(2018年)、藤本拓(2019年)、別府大分毎日マラソンで西山雄介(2022年)が優勝を飾った。
トヨタ記録は2時間06分45秒で西山和弥が2023年に記録した。

HALF MARATHON ハーフマラソン

ハーフマラソン

ハーフマラソンはその名の通り、マラソン(42.195k)の半分の距離21.0975kで行われる。スピードと持久力の両方が求められるだけでなく、登り坂や下り坂、カーブや折り返し等、コースの特徴から勝負所を見極める力が求められる。
現在(2023年12月)の世界記録は57分31秒(ジェイコブ・キプリモ、ウガンダ)、日本記録は2020年の丸亀国際ハーフマラソンで小椋祐介が記録した1時間00分00秒だ。マラソン同様、近年の高速化が著しい。
トヨタ自動車陸上長距離部では、世界ハーフマラソンの日本代表に尾田賢典(2009)、宮脇千博(2012)、大石港与(2016)が出場。藤本拓が2020年世界ハーフマラソン日本代表に選出されたが、新型コロナウイルスの影響で派遣中止となった。
近年では、2023年香川丸亀国際ハーフマラソンで太田智樹が日本歴代3位の記録(1時間00分08秒)をマークし、世界ロードランニング選手権(2023年)日本代表に選出された。
トヨタ記録は1時間00分06秒で藤本拓が2020年に記録した。(日本歴代2位)

5000m・10000m 5000m・10000m

5000m・10000m

トラックレースの長距離種目である5000mと10000m。1周400mトラックを5000mでは12周と半分、10000mでは25周を走る。年間を通して数多くの競技会が開催されるが、大きく2つに分類される。日本選手権や全日本実業団対抗など勝負(順位)を意識した大会と、自己記録等タイムを狙う記録会がある。記録会では記録を狙うため、ペースの変化が少ないが、日本選手権など勝負を意識した大会では、数多くの駆け引きが存在しペース変化が激しい。各大会終盤には見ごたえのある仕掛けあいとなり、観るものを熱くする。
現在(2023年12月)の世界記録は5000mが12分35秒36(2020年8月)で、10000mが26分11秒00(2020年10月)(共にジョシュア・チェプテゲイ、ウガンダ)である。日本記録は5000mが大迫傑の13分08秒40(2015年7月)、10000mが塩尻和也の27分09秒80(2023年12月)である。
トヨタ自動車陸上長距離部では、田澤廉が世界陸上ブダペスト(2023年)に10000mで出場。オリンピック日本代表選手は未だにいない。トヨタ記録は5000mが13分20秒11、10000mが27分12秒53で共に太田智樹が2023年に樹立した。

3000msc 3000m障害

3000m障害

トラックに設置された大きなハードルと、池のような水濠を跳び越えながら、トラック7周の3000mで競われる3000m障害。1周の間に4台の障害と1台の水郷を飛び越えて走り、3000mの間に障害を28回と水郷を7回越えなければならない。1台飛び越える毎に筋肉には大きな負荷がかかるため、走力のみならず脚筋力の強さやハードリングの技術力が求められる。大きな障害は、ハードル競走のハードルのように倒れることはないため、障害を越えるときには常に転倒のリスクが付きまとうのもこの種目の特徴である。
現在(2024年1月)の世界記録は7分52秒11(ラメチャ・ギルマ、エチオピア)である。
トヨタ自動車陸上長距離部では、岩水嘉孝が世界陸上パリ大会(2003)で8分18秒93の当時の日本記録をマークした。現在(2024年1月)の日本記録は2023年6月に三浦龍司が更新した8分09秒91である。岩水はその後も、アテネオリンピック(2004)、世界陸上ヘルシンキ大会(2005)、世界陸上大阪大会(2007)に日本代表として出場を果たした。